“服務”とは、簡単に言うと、従業員に守らせたい事項を規定するものです。
ここをしっかりと規定することで、従業員に会社のルールを守らせ、統率をすることができ
組織力を高めることができます。
ある程度の規模までは、社長だけで、または、従業員一人一人の力で大きくすることができますが
より大きくするためには、必ず組織の力が必要になります。
その助けになるための規定ですので、しっかりと作成してください。
服務のルール
服務の規定には、労働時間や休憩・休暇などと違い、労働基準法にルールはありません。
ですが、法律が無いからといって会社が自由になんでもルールを作れるわけではありません。
世間一般的にみて、あまりにも従業員に不利益で不都合なルールは無効とされてしまいます。
また、あまりにも厳しいルールを規定しまうと、組織をまとめるより先に、従業員からは反感が生まれ、従業員の退職や、トラブルにつながります。
反感からでは、会社のために頑張ろうという気持ちや、組織力の強化にはつながりません。
会社にとって“絶対にしてほしくないこと”“絶対にしてほしいこと”を選び、わかりやすく規定するようにしましょう。
服務の原則
会社で設定する服務規律の考え方(原則)を規定しておきます。
本当に意味のある就業規則にするためには、法律で決まっているからとりあえず作成したものではなく、勤務する従業員さんが、自分の労働条件を把握し、改善したいと考えさせることが必要です。
ですので、全ての事項で、読み手である従業員さんがわかりやすいよう規定します。
(服務の原則)
第〇条 会社は社会的な存在と認識し、従業員は社会人としてルールおよびマナーを
当然守らなければならない。
2 従業員は、この規定およびその他の諸規程を順守し、業務上の指揮命令に従い、
自己の業務に専念し、業務運営を円滑に行うとともに、相互に協力して職場の秩序を
維持しなければならない。
また、従業員は、相互の人種、人格を尊重しあい、快適な職場環境を形成しなければ
ならない。
3 従業員は、この規則を守り、服務に精励しなければならない。これに抵触した時は、
この規則による“懲戒”の対象とすることがある。
服務規律
この項目は、会社が従業員に守らせたいことや、やらせたいことを規定します。
ここは、できるだけ具体的に規定し、細かなものまでしっかりと規定するようにしてください。
実際に就業規則を作るときは、問題等を箇条書きにし、トラブルになりそうなものを洗い出してから作成してみてください。
(服務規律)
第〇条 従業員は、次の各号に掲げる義務を順守し、服務に精励しなければならない。
(1)この規定および労働契約で定められた事項を遵守すること。
(2)所属長の指示命令に従うとともに、仕事中の私語、私行為を慎むこと。
(3)会社の内外を問わず、会社の名誉を害し、または信用を傷つけ、
若しくは同僚を中傷する等、会社の人間関係に悪影響を与えないこと。
(4)会社の機密事項をほかに漏らさないこと。
(5)整理整頓、職場の清潔保持に努め、同僚に明るく接し、迷惑をかけないこと。
上記は一例です。
御社に合った条件で作成してください。
このほかにも、セクハラやパワハラといった事項を定めていきます。
この二つを含めたハラスメント防止は、会社の義務になります。
しっかりと規定して会社でトラブルが発生しないようにしましょう。
※セクシャルハランスメントとは、簡単に言うと、職場で受ける性的いやがらせです。
パワーハランスメントとは、職場の権力を利用したいやがらせです。
就業規則の作成で、分からないこと、疑問に思う事ができたら
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御社の大事な働き方を決めるものです。
分からないから適当でいいか・・・や、意味が無いだろう・・・といった考えを持たずに、
ぜひしっかりと作成してください。
こちらも参考にしてください。
リンク:厚生労働省_就業規則作成支援ツール
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