フリーランスと従業員の違い~社会保険労務士が解説するメリットとデメリット~

フリーランスと従業員の違い~社会保険労務士が解説するメリットとデメリット~ 未分類

一昔前は、給料が少ないフリーターやアルバイトがダブルワークをしてお金を稼ぐことはよくありましたが、最近では、正社員でも複数の仕事をする方も増えてきています。

夜間のアルバイトや、早朝の作業などをしている方もいるかもしれませんが、働き方が変わった今、SNSを使用した仕事や、UBER-EATSでの配達、AMAZONの配送の仕事や宅配など、様々ことを仕事にしている方がいます。

この様な働き方は雇用されて仕事をする人よりも、給与の上昇が早かったり、突発的に大きな金額は入金されたりします。

では、本当にフリーランスとして個人で働いた方が良いのか?
会社に所属して従業員として働いた方が良いのか?
どちらの方が良いのかを働くことの専門家である社会保険労務士が解説します。

いきなりフリーランスで働くのはダメ!!

まず最初に回答します。
「いきなりフリーランスだけで仕事をするのはお勧めしません!」
フリーランスのメリットはたくさんあるし、いきなり成功する人もいますが
全員そうなるわけではありません。
しっかりマーケティングを行い、仕事の準備や事業計画を練り、一定のクオリティの製品を作ることができるのであればいいですが、そうでない方の方が多いと思います。
また、新しくビジネスをしようとした場合、計画ばかりしていてもうまくいきません。
しかし、何も準備していないと売上は立てられず、生活もできず、ただ焦ってしまい、失敗して終わってしまいます。

まずは、会社に所属する従業員として働きながら、フリーランスや個人事業主のように自分で仕事をするための準備をすることをお勧めします。

フリーランスと個人事業主の違い

フリーランスと個人事業主は、どちらも自分で仕事をするので同じように見えますが、
この二つには違いがあります。

フリーランスは、働く内容・場所すべてが自由であり、会社や組織に所属せず仕事をする働き方です。
個人事業主は開業届を提出し、自分で所属する組織を興し、そこに所属して仕事をする働き方です。

個人で様々な仕事を受注し、作業をする人をフリーランスといい、その中で、開業届を出して仕事をする人を個人事業主と呼ぶといえます。

フリーランスと従業員の違い~メリット~

自分で働き方を決められる

最も大きなメリットは働き方を自分で決めることができる事です。
極端な話「今日は見たいテレビがあるから休みにしよう!」ができてしまいます。
こんなことは従業員として会社に雇用されていてはできません。
休日だけでなく、いつから働くのかやいつまで働くのかも自由で、自分の生活スタイルを自由に設計でき、やりたいこともすべて自分で決めることができます。

人間関係のストレスを減らす事ができる

フリーランスは個人で仕事をします。
つまり、誰と仕事をするのか?誰の仕事を受注するのか?の選択権はフリーランスにあります。
会社に所属して業務の指示される従業員は仕事相手や、仕事仲間を選ぶことができない為、人間関係のストレスを抱えることになります。
そんなストレスを持たず仕事をすることができるのがメリットです。

仕事の成功が収入にダイレクトに反映される

新しい仕事を始めたり、新しいクライアントと取引を始めると月商が急激に上昇することがあります。
フリーランスであれば、この上昇した収入がすべて自分のものになります。
対する会社に所属する従業員の場合、毎月一定の給与を保証される代わりに自分が挙げた実績を報酬に反映しづらくなります。
そういった意味でも年収にダイレクトに反映するのはフリーランスのメリットです。

フリーランスと従業員の違い~デメリット~

収入が安定しない

自分で個別に仕事を獲得していくので、どうしても収入が安定しません。
収入が多い月、少ない月、全くない月など様々です。
会社に所属している従業員は毎月一定の給料を決まった日に会社が振り込んでくれるの、この部分が一番違います。
安定と安心を求めらい方はフリーランスをお勧めしません。

社会保険料が高額になり、年金金額が減る

フリーランスの場合、国民健康保険に加入し、保険料を全額自分で保険料を支払います。
さらに厚生年金に加入もできないので、将来の年金金額も少額になってしまいます。
将来への備えも併せて考えていく必要があります。

対して会社に所属する従業員の場合、健康保険料は会社が半額負担するため、国民健康保険料よりも低く抑えられ、厚生年金に加入し将来の年金金額を増やすとともに、もしもの時の備えまでできます。

体調を崩すと給料が無くなる

フリーランスが事故や病気で長期間働けないと、報酬が無くなります。
ケガを治し、体調を戻さなければいけない時に、お金の心配をしなければいけないのは大きなストレスになってしまいます。

従業員として働いていれば、業務上で起きた事故の場合、労災で手厚く保護され、業務外でも健康保険でも傷病手当金である程度の期間、生活するためのお金が用意できます。
こういった面でも、従業員として勤務している方が良いといえます。

フリーランスのメリット・デメリットを比べると
・時間の自由や成果の報酬反映はフリーランスの方が圧倒的に良い
・毎月安定した給料が欲しい場合、もしもの時の保障が欲しい時は従業員がいい
・社会保険料は将来の年金金額まで含めると従業員がいい

まとめ

フリーランスで働くのか、会社に所属して働くのか、どちらがいいのかは一言では言えません。
どちらにもメリット・デメリットがあるからです。

ただ、今は多くの会社で副職が認められてきています。
以前は、副業というと、仕事が終わった後コンビニでアルバイトのようなことを考える方が多かったと思いますが、今は昼間、会社で従業員として働き、終業後はフリーランスとして働いている方も多くいるかと思います。
この様な働き方をすれば、二つの働き方のメリットを最大限受けることができます。

個人的には、いきなりフリーランス一本で仕事を請け負うというのはお勧めしません。
副業をしながら従業員として会社に所属することで生活費を得ながら、フリーランスとして自分の力で稼げるかを試す方が良いと思います。

これからの自分のキャリアプランを考え、自分の為になる方法を模索してください。

リンク:厚生労働省_フリーランスとして業務を行う方
リンク:厚生労働省_「雇用と非雇用の区別がつきにくい層」についての用語・類型

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