11月21日に雇用保険の加入要件が変わるかも!?という報道が出ました。
簡単に言うと、加入する人の範囲が広がり、これまで雇用保険に加入しなくても
良かった人が雇用保険に加入しなければいけなくなるかもしれません。
まだまだ”検討”段階ですが、要件を確認し、自分の会社で対応が必要になるか
確認してみてください。
雇用保険に加入しなければいけない人とは?
雇用保険は会社を退職した時に再就職が決まらない期間に失業保険をもらえたり
育児休業や介護休業などで仕事ができない時に給付をもらえたり
教育を受け、スキルを得るために学ぶときに補助してもらえたりと
雇用の維持や失業時の生活補助を受けることができる保険となってます。
会社が雇用保険に入っている場合
・週の労働時間が20時間を超える
・31日(1ヵ月以上の継続勤務が予定)
・学生ではない(休学中の学生など一部例外あり)
この要件に当たっている従業員を雇用保険に加入させる必要があります。
意図的に加入させないと懲役6か月以下も!?
保険料をとられることに抵抗があり雇用保険に入りたくないという従業員や
手続が面倒で加入をさせない会社など、色々な理由で加入していない場合もあると思います。
ですが、従業員を雇用保険に加入させなかった場合”会社が罰則”を受けます。
たとえ従業員が加入を拒んだ場合でも、要件に達している場合は
6ヵ月以下の懲役、または30万円以下の罰金を会社が受ける可能性があります。
従業員を雇用し働かせる場合は、しっかりとルールを守るようにしましょう。
週10時間以上の勤務で雇用保険加入が必要に!?
現在の雇用保険加入要件は
・週の労働時間が20時間を超える
・31日(1ヵ月以上の継続勤務が予定)
・学生ではない(休学中の学生など一部例外あり)
この様になっていますが、今回の改正が通ると
週の労働時間が20時間未満の従業員にも適用することになります。
現在の案では週10時間超の従業員を雇用保険に加入させる案が有力となっています。
これにより、300万人から500万人が新規で雇用保険の被保険者になる事になります。
週10時間だとフルタイム勤務している人は2日以上勤務すると加入させる
必要があるため、ほとんどすべての従業員が雇用保険に加入になります。
雇用保険の要件緩和の狙いと影響
要件緩和の狙いは大きく分けて2つ
・コロナ渦中の助成金により悪化した財政再建
・労働人口の確保
この2つを期待しての改正と考えられます。
保険料を徴収する人数が増えれば保険料は増えるし経済が上向き、完全失業率が低くなれば給付は減るため狙いは達成できるではと考えられます。
また、今回の改正で少なからず影響が出ると思われます。
雇用保険料は支払われている給与の0.6%を従業員が0.95%を会社が負担します。
もともとが多く働いている従業員ではないので、大きい金額にはなりませんが
それでもまとまると結構な負担になってしまいます。
現在話題に上がる”年収の壁対策”の影響で増加した保険料も負担に加わると
かなりな負担が会社にのしかかってくると思われます。
さらに事務負担も増え、金額以上に会社が負担することになります。
従業員にとってはメリットが大きい雇用保険ですが、会社として
負担が増えるのは、あまり歓迎できないのではと私は考えます。
最後に
まだまだ改正が決定されていませんが、話題が上がるということが
少なからず改正が行われると思われます。
雇用保険の給付や保険料を計算し、負担が少なくなるよう
今の契約を見直すなどをしましょう。
お問い合わせはこちらから!!
リンク:yahooニュース_週10時間労働で雇用保険に
リンク:厚生労働省_雇用保険制度
リンク:労働者の皆様へ(雇用保険給付)