2025年に103万円の壁が引き上げられます。
103万円の壁は、有名な年収の壁の中で一番低いものですが
これが引き上げられたことにより、106万円の壁が一番低い壁となります。
※100万の壁もありますが、自治体により変わってくるため除外します。
106万円の壁とは何なのか?
専門家である社会保険労務士が解説します。

106万円の壁とは?
106万円の壁とは、社会保険に加入しなければいけないラインとなっています。
法律上は106万円という金額が明示されているわけではなく
次の様な条件が明示されています。
・従業員が51名以上勤務している会社で勤務している。
・1週間の所定労働時間が20時間以上
・月収が88,000円以上
・2か月以上継続勤務している
・学生ではない
この条件のうち”月収88,000円”を12倍(1年分)にすると106万となり
これを超えると社会保険に加入しなければいけなくなるため106万円の壁と言われています。
106万円の壁を超えるとどうなるのか?
簡単に言うと、社会保険料がかかるようになります。
社会保険料とは健康保険料と厚生年金保険料で、月給のおおよそ15%程度になります。
ただし、106万円の壁を超えて社会保険に加入しても全ての人たちが
負担増になるわけではありません。
主に3号被保険者と言われる、会社員の方の扶養配偶者の方が負担増になり
それ以外の方(主にフリーターなど)はほぼ負担が変わらず
厚生年金に加入することができるため、徳になるとも言えます。
106万円の壁への対応方法は?
106万円の壁を超えるためには多くの準備が必要になります。
従業員が106万円の壁を超えるためには、しっかりと説明し、理解をしてもらう必要があります。
自分が106万円の壁を超える時には、どのように負担が変わるのか?
もし、負担が増えるのであればそれに見合うだけの収入を確保できるのか?
しっかりと確認する必要があります。
ネットやテレビで言っているように
106万円の壁を超えることは絶対にマイナスで、回避するべきものではありません。
制度を理解し、メリット・デメリットを把握して対応をしましょう。
リンク:厚生労働省_年収の壁・支援強化パッケージ
リンク:政府広報オンライン_「年収の壁」対策がスタート!